常任指揮者から

常任指揮者の木野村先生から、選曲の理由や思い、曲の裏話、発声の秘訣などをお伝えします。

20231130

三多摩合唱祭  ~練習が達成感に~ 

常任指揮者 木野村 雅子

 夏の合唱祭後、ひたすら邦人曲とハイドンに取り組んだ秋でした。特に、9月30日から2日間の合宿効果は大きく、確実な各曲の下地作りとなりました。

 三多摩合唱祭はその中から時間内に収まるよう選曲。規定の時間に余裕があり、テンポを少し遅めに、特に鈴木作品は丁寧にじっくりとした演奏を試みました。その何とも言えぬ情緒表現のうねり後のGloriaは、開放感あふれる歌声で自信に満ちた歌声となり一段と声量アップ。会場に響き渡ったその歌声は、それぞれの曲への思いが聞き手に伝わったことと思います。

 細部に渡る練習続きでしたが、少ない人数ながらもよくぞここまで頑張りました。

 プレイバック後、達成感と満足感あふれる感想が何よりの今回。合宿も含め、一回一回の練習を積み上げた皆さんの成果です。お疲れ様でした。



河口湖合宿にて2023.9.30~10.1

 

20230729

 意義ある合唱祭

練習に勝る本番~

                                 

常任指揮者 木野村雅子

 くにたち音楽祭、東京都合唱祭、粘り強くよく頑張りました。暗譜にブラボー!お疲れさまでした。

 定演後は邦人曲とくに音祭の3曲、その後はハイドンミサと都合唱祭の2曲の練習でしたが、合唱祭用曲にかなり時間をかけ、より完成度を高めることに特化した期間となりました。発声や音程の課題はクリアしきれませんでしたが、いつも通り精一杯心を込め歌声を響かせることのできたステージ。質の高さを目指す緊張感から、皆さんの力量が確実にステップアップしたと感じました。努力や練習の積み重ねは確実に本番に結びつき本番ほど練習に勝るものはない、と再認識した意義ある二つの合唱祭でした。

 都合唱祭では参加ブロックにも恵まれました。客席の拍手がとても温かく感じました。また、どの団体も真摯に取り組み、質的完成度も高く、聞きごたえのある情感豊かな演奏が繰り広げられ、新たな発見と聞く醍醐味を味わえた今回でした。

 団外メンバー3名が参加してくれました。ありがたいことです。今後、団内で演奏可能にするためには、各自の技能アップ、団員の拡充が不可欠です。みんなが歌えると練習の効率が上がり充実感も高まります。美しいハーモニーが広がってこそ喜びや達成感も味わえます。

 来年の演奏会に向け、新曲の音取りでしばらくは楽譜と格闘する練習が続きます。音取りはその曲の基礎を築く、また、美しいハーモニーに結びつく大切な期間。暑い夏ですが、できる限り出席を心がけてください。発表する日の満足感を味わえる日まで約8か月。一歩一歩積み上げていきましょう。

 次回演奏会は、Ⅰステ:鈴木憲夫作品(今が美しい、ひとひらの花びら他)、Ⅱステ:ハイドンのミサ、Ⅲステ:寺島作品+ポップス、合唱他。ハイドンのミサは8月中に音取り完了を目指し、並行してⅠステの復習をする予定です。進み具合にもよりますが、メンバーに合わせたⅢステ用の曲を9月から少しずつ着手できればと思っています。

 

<追伸> =花束と遠い日の思い出=

 

 都合唱祭で「種から育てた“ひまわり”です」と、手作りのかわいい花束をいただきました。ありがとうございます。私にとってはとても思い出深い花、「ひまわり=向日葵」でした。

 学校の仕事をしていた頃、全国新聞教育研究会で時々コラムを書いていたのですが、その時のペンネームが「向日葵」。「毎年夏には大会で全国あちこち飛び回っていたなあ」と、その当時の出来事や暑さを思い出しながら花束を胸に持ち帰らせていただきました。花開くまで手入れも大変で愛しく貴重な花だったことと思います。水を取り替えながら「いつまで咲き続けるかな」と愛でています。小さな蕾から花が咲き始めました。

 ちなみに、釜石小との交流は「向日葵」時代の新聞活動を通してのご縁で、3.11震災後のコンサートを企画。釜石小まで出向きました。その後交流が続き、こちらのコンサートに足を運んでくださった折にいただいたのも、大きなひまわりの花束でした。遠い日の思い出です。

 

20230401

『第45期に向けて

~合唱の原点発、まだ見えないゴールへ~

                                 

常任指揮者 木野村雅子

  辞書には「合唱:大勢の人が一緒に歌うこと。 複数の人が複数の声部に分かれて異なった旋律を一緒に歌うこと」とある。その通りだが、ただ一緒に歌うだけでは何とも寂しい。第45期も、血の通った魂や心、温かさや思いやり、協調性など、目には見えない心の技量、そして、音程やリズム、美しいハーモニーが響く声の技量をさらに磨く「ときわ」であってほしい。

合唱はスポーツで言えば個人競技ではなく団体競技。一人一人の力量を生かしつつも協調性をもち、互いにフォローし合う中で同一方向に歩むことが大切だ。その過程で楽しさがおのずと付いてくると思う。

 一人一人の技量アップ・正確に歌えるまでの苦難と努力を経て、それらを乗り越え歌い切れたことを実感し、自信と歌う楽しさが湧いてくる。この個の努力がパート間で合わせる響きの共有と心地よさとなり、舞台で歌い拍手を浴び、満足感やハーモニーを奏でる喜びを感じる。それらの喜びや達成感が団全体に広がり何倍にも膨れ上がって意気も上がる。団のゴールだ。そうすると、また楽しさや喜び、達成感を味わいたくて次へのステップに向け、振り出しから練習に励む。そんな仲間の連鎖と練習の連続となるよう切に願う。

 

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【ポスト】

 音楽活動を円滑にするためのポストが更新され、各メンバーによる活動が始まりました。ときわだより発行、公開練習企画、楽譜の準備など、どれも歌い合わせる活動には欠かせない大切な活動です。皆さんで協力し合い進めている様子に安堵しつつ感謝です。

【練習】

 練習については、新曲の音取りで休みが続くと演奏会までその付けが残ります。尽きない小さな努力が大きな実を結ぶことを楽しみに、日々精進。メンバーが少ない状況ですが、各自がしっかり歌えれば素晴らしいハーモニーが広がります。各パートリーダーさんにはお世話になりますがよろしくお願いします。

 今期も大きな拍手をいただけるよう「上手に」を目指し、ゴールへと歩み続けましょう。

【合宿お疲れ様でした。】

 係の方はじめ参加者の皆さん、3月の合宿ではお世話になりました。10名の三部合唱でしたが、それなりの響きを味わえたことと思います。夜の野球観戦と懇親会、親睦を深められた穏やかなひととき。練習と共に、今後に結びついた有意義な時間を過ごせました。ありがとうございました。